リスニング

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リスニング練習

英語をディープラーニングで学ぶ場合にはリスニングの練習はしません。正しくは練習する必要がありません。その理由はネイティブを真似るディープラーニングでもう完全にリスニングの対応が終わっているからです。

ここではリスニングの練習ではなく、リスニングに関する知識を学んでもらいます。リスニングを改善したいのであれば、特にここにある内容は知らなくてもリスニング力には関係ありません。

1.記憶の音と照合

言語音の聞き取りには多くの錯覚が関係しております。

音の錯覚のサイト

上記サイトは音のつながりとその音の認識を調べるものです。音の錯覚と言うサイトですが、人間が音声を聞き分けできるのは、錯覚によるものが多いようです。Bは母音を連続的に発音した音声です。Aは音素に切って並べた音です。声紋でみればAの方がずっと音の区別がし易いのですが、聞けばBの方がずっと聞き易いのです。この音を聞けば直ぐに理解できるのですが、言語の音は音素だけを並べるよりは、音を連続的に変化させて発音した方がずっと聞き易いということです。

これは脳が音声を音素に区切って認識している訳ではないからです。人間の音声は連続的な音のストリームですから、ほとんどは音のストリームの状態の音を記憶しています。

するとAのような音は人間の脳の記憶にはほとんど存在しません。音声認識の研究者であるNTTコミュニケーションの柏野氏は、音の認識では音の変局点が重要な役割を果たすと言っています。

つまり音声のストリームを認識する時は自分の記憶の音との照合です。しかし、全体を照合するのではなく、特徴だけを照合します。すると音の変局点がその特徴に相当します。

特にリズムやイントネーションはその音の特徴に相当します。すると英語を音声ではそれぞれの音素の調音よりは全体の音の形が重要になります。

英語の表現の中には音の切り方で意味が違う文章をオロニム(oronym)があります。オロニムとは通常はホモフォン(homophone)と呼ばれますが、ホモフォンは単語を意味し、オロニムは同じ発音になる2つ以上の単語を意味します。

オロニムに次のような英語事例があります。この上下に書いた英語の音声はネイティブが発音するとほぼ同じになります。聴き終わった段階では同じです。しかし、ネイティブは同じ音を2つの違う意味として理解できるのです。

The good can decay many ways. 良いカンはいろいろな腐食をする。
The good candy came anyway. 良いキャンディーはいろいろある。
Some other I’ve seen. 私が見た他の人。
Some mother I’ve seen. 私が見てある母親。

It’s a doggy-dog world. それは犬好きの世界です。
It’s a dog-eat-dog world. 犬が犬を食う世界です。

これらの上下の文章は音声では果てしなく同じようの発音される「オロニム」です。同じ英語音声が違う意味で解釈されているのですから、音声認識が音素や単語ベースでもないことが証明できます。

違った意味で理解できるのは前後の関係から違う意味と判断できます。単文ではどちらの意味かは判断できません。

このように音声認識は自分の記憶にある音と聞いた音の特徴です。リスニングを良くするのであれば、英語の表現事例全体を覚えておく必要があります。そしてその音を照合するための音の変局点もしかりと含めて覚える事が大事です。

2.心内辞書(心的辞書)

言葉をあやつるために、人間の脳には一種の「辞書」のようなものが備わっていると考えられます。この心の中の辞書は、高校を卒業する頃で、母語の場合に約8万語以上が理解できる状態に達しています。大量の単語に、前後の文脈に応じて柔軟に適応できるのですから、脳内の辞書はずいぶんと見事に構成されているようです。この辞書を心内辞書または心的辞書、英語ではMental Lexiconと呼ばれます。

これは、脳の中に辞書のようなものが存在し、見出しとなる語彙項目にアクセスし、そこから情報を引き出すことで単語が認識されます。心内辞書は、実は他の長期記憶と同じように大脳皮質細胞の活性化パターンであります。

この辞書は我々の使う辞書とはまったく構造が違っています。我々の使う見出し語さえもありません。多くの英語表現の事例データが一見、雑然と大量に存在するように見えます。

しかし、脳のニューラルネットワークでその情報が検索できるようにいろいろなリンクがされています。単語やフレーズと言ったパーツも区分けされているのではなく、全体的な情報の一部として記憶されています。

このニューラルネットワークのデータベースは単なる音だけでなく、視覚情報や聴覚情報のように五感からくる情報だけでなく、嬉しいとか悲しいとかの感情的な情報も含まれています。

音の情報に関しては縦x横x高さx時間と言った4次元のデータとして、ニューラルネットワーク上に複雑な連結やリンクとして保存されています。

新しい情報はその中に含まれている情報と関連あるものとリンクされ保存されていきます。コンピュータの記憶と違い、データが増える程検索が楽になります。

その理由は脳が持つ並列分散処理により、同時にいろいろな検索が可能となるからです。英語でも日本語でも話している時の脳の活性度を光トポグラフィで見ると全体的が赤くみえます。つまり話している間は単に聴覚野と言語野と運動野だけが活性化される訳でないからです。

この記憶の仕組みもまだ暗黙知として科学的に解明されておりません。分かっている事は言語の場合に真似をすると少しずつ特徴を学習して、手続き記憶として長期記憶に保存され、パターン学習やパターン認識を促進すると言う事です。

3.音声の知覚と意味

ピンカー氏の「言語を生み出す本能」で人間の生理的な面から音素による認識が不可能である事を説明しています。英語を聞く場合に普通の会話で1秒間に10~15音素、早口のアナウンサーなら20~30音素、機械的に早送りすれば人間は40~50音素くらい聞き取れます。しかし、人間が「カチット」言うパルス音なら1 秒間に20回以上聞くともう個々の音は聞き取れずブーンと言う音になってしまいます。

人間の脳はそのような音素を基本にすると、大変なデータの処理が必要であり、それは不可能の事です。そのために脳は音を記憶して、その音と聞いた音の特徴をパターンでマッチングします。音を鼓膜で知覚してその情報を脳に送り、その音がどのような意味を持っているかを認知することになります。

人間の音声認識は事例基盤です。事例基盤で覚えて音と聞いた音の特徴で統計的に照合します。良く「掘った芋を穿るな。」と言うと英語話者には“What time is it now?”に聞こえるのはそのためです。

「掘った芋穿るな。」と“What time is it now?”は音素を比べると10%くらいしか同じでありません。しかし、同じように聞こえるのは音の特徴が似ているからです。

英語にリスニングで分かる時は瞬時に理解でき、分からない時も瞬時に分かります。認識にスマホやタブレットにように時間が掛かる事はありません。それは特徴の似ている音声が記憶にあれば瞬時に検索でき、無い場合には存在しないことが直ぐ分かるからです。

4.音の聞き分けは必要か

私はLとRの発音は完璧に発音ができます。しかし未だに映画に出てくる馴染みの無い単語のLとRの聞き取りは不安があります。多くの日本人でLとRの発音を確実に発音できても聞き分けは確実にできている人はほとんどいません。発音ができれば聞き取れると言うのは事実でありません。

NHK出版協会発行の英語発音研究会著の“大人の英語発音講座”と言うタイトルの本の中で高木直行氏が次のように言っています。「筆者自身は1987年に渡米し25才から32才まで足掛け7年アメリカで生活しました。音声学が専門ということもあり、少なくともこれまでに取り上げた音の発音には自信があります。では聞き分けはどうかといわれれば、残念ながら限界があることを認めざるを得ません。実験室でヘッドフォンをつけ、特定の音の聞き訳だけに集中すれば、100%はとはいかなくても90%ぐらいは正解できるでしょう。

しかし日常会話で、意味に神経を集中している場合にはなかなかそうはいきません。」かなりの英語を勉強され、英語の発音に関心があり大量のネイティブの英語の発音に触れる機会があった方でも聞き取りは難しいのです。

言語の聞き取りは音素ベースではありません。もちろん単語ベースでもありません。するとLとRの聞き分けができなくてもリスニングに大きな問題が起こる事はありません。

でもネイティブにとってLとRの音の違いはかなり気になるようです。リスニングには直接関係ありませんが、できればLとRは明瞭に発音できるようにしておくことに越したことはありません。

私も60才くらいからLとRは非常に気になりようになりました。そのために単語を聞くと直ぐに辞書で引いてLとRを確認して、発音を何度かして覚えます。そうした結果、現在では聞き分け能力はかなり向上していると思います。

新しい単語を聞く度に覚えるのが結果的には効果的な学習になります。

臨界期を過ぎても、もちろん60才を過ぎても音の違いに注意を払うと音に対して繊細になる事は事実です。

5.音声認識はパターン・マッチング

人間の脳のニューラルネットワークやそのニューラルネットワークの学習メカニズムも解明されています。

人間の音声認識は辞書のように聞いた音声を小さな音に切って、音素を特定して、単語や表現を照合するものではなく、事例基盤のシステムです。

音声認識は記憶にある音と、流れて来る音声の次の音を予測しながら、聞いている音と照合する事です。予測ができる程の多くの音声のデータが必要になります。

リスニング力を向上させるためには忘れないように自分の記憶に多くの英語表現事例を保存する事です。

そのためにはリスニングの練習と言うよりは自然な英語事例を忘れないように覚える練習が効果的です。

6.  長時間のリスニング練習

教材の中でヒアリングを長時間続けるトレーニングがあります。話すよりは聞く方が体力的な負荷が少ないので話すよりは聞く方が楽です。効果があるなら英会話学習者には朗報になります。

リスニング力が無いから聞く練習をすれば効果が上がるものでしょうか。そのためには英語つまり言語の音声認識の仕組みを知る必要があります。脳がどのように音声を認識するかと言う事です。

音声認識が音素ベースなら長時間リスニングをする事でその練習になるかも知れません。長時間のリスニングで基本の音が学習できるからです。

しかし音声認識は音声に並んだ音を認識して照合するものではなく、自分の記憶にある音から予測をしながら、聞いている音を照合しています。記憶にある音を基盤にしていますから、リスニングの練習は自分の記憶にある英語をチェックしているに過ぎません。

リスニングを良くするためにはその記憶にある音の増やす必要があります。できれば効果的に増やす事ができれば理想です。

長時間のリスニング練習でも多少の効果が上がります。それは少しずつでも英語表現を音で覚えるからです。しかし、確実に覚える方法ではないので大きな効果は期待できません。

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